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リズム感育成 リズム遊びから

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リズムに慣れて、親しむこと(リズム感)を重視しています。

中級レベルでは自分でリズムを作ることで、リズムをよりいっそう身近なものにしていきます。

◎リズム遊び

リズム遊びは、生徒さんでも 幼児、初歩、人見知りなど レッスンのスタート時に導入するとよいでしょう。

※TPSでは 「リズム要素」と「リズムパターン」を区別しています。両方を同時に使うときは単に「リズム」と書いています。「リズム譜」とは「リズムパターン」が何小節か続いたものを書き記した、音高なしの表記です。

1)リズム叩き

導入の意図は  叩く(拍感)、刻む(連続してテンポ感)、合わせる(調和)、止める(休符、休止)を覚えること。

簡単な模倣から始めて行きます。拍子は4分の2拍子、さらに4分の3拍子です。

リズム譜を◎四分音符と◆四分休符で表すと、こんな感じです。

2/4のパターン   ◎◎ 、◎◆ 、◎◆、◎◎ 終

3/4のパターン   ◎◎、◆◆  終       ◎◆◆、◎◆  終

幼児や人見知りのお子さんの場合は、付き添いのお母様にも参加してもらうとお子さんは楽しんでできますね。

速さは60~72ぐらいのゆっくりめにします。音声でカウント(いち、に)や刻み(鉛筆等でトントン)で示します。

  1. 特に拍子感を早く感じてほしいので、2拍子、3拍子で丁寧にリズム叩きをしてください。
  2. 休符のこともここで教えてしまいます。四分休符一個でかまいません。
  3. 伸びる音(二分音符)も使います。
  4. 使用するものは、カスタネット、鈴、トライアングル、マラカス等。
  5. 楽器以外には両手で叩きます。この両手叩きの時に、休符を入れると「鳴らさずに待つ」ことを理解してくれます。
  6. 伸びる音が入るときは鈴やマラカスのような持続できるものを使います。

このリズム遊びの段階ですでに、動さとリズムがうまく合わせられる子、テンポが取れる子、内気な子、積極的な子と個性が見えてきますので、必ずこれらのこともメモしておきましょう。

※大切なことは、これらのリズム叩きの後では かならず同じリズムをリズムカードで視覚化をすること。

これから学ぶ楽譜には、こんな風に音符の形でリズムが出てくることを印象づけます。

リズム遊びの最後にもう一度パターンをリズムカードで見ながら叩きます。

この時、指導者はリズム譜上で指さししてください。ここまでは一緒に叩いた方が良いですが、この最後の場面はできれば叩くことと指差しの両方ができると望ましいです。見て音を出すことの準備になりますので、リズムを間違えなくても、指さしにより目線をリズム譜上に配る練習にしていきます。

3回目ぐらいにはリズムカードを見せるだけで叩ける子もいます。こういう早く覚える子にはリズムパターンの新しいものを少しずつ増やしていくことが可能です。

ゆっくりじっくりタイプの子には、鳴らすものを変えて同じリズムを鳴らしてもらいます。どんな音質のものが好みかわかって面白いですよ。

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2)リズムカードとリズム当て、鍵盤上への移行
  • リズムカードを使う

前述のリズム遊びは、新しく拍子を学ぶとき、あたらしいリズムパターンに慣れてもらいたいときに必要に応じて取り入れます。

リズムカードで長さ、休符、テンポが理解できたようならば、リズムカードを用いたリズム当てに移行します。

5種類ぐらいのリズムパターンのカードを使っていきます。

  1. まずは、それぞれのリズムパターンを叩いてみる。
  2. 子どものリズム叩きに合わせてピアノの音も出す。
  3. 次は2つのカードを選び、ピアノ(同一音)でリズムを叩き、どちらのカードのリズムか当てさせる
  4. ちがうペアのカードでも同様に。
  5. 2枚のカードの組み合わせでも叩いてみる(ピアノ無し)
  6. 5.の組み合わせをピアノで一緒に弾く
  • 鍵盤上への移行

一本指(利き手の人差し指)で良いので、子どもさんにピアノで音を出してもらう。

  1. ド、レ、ミ の鍵盤を教え、カードのリズムでそれぞれの音を鳴らしてもらう
  2. レジスター(音域)の異なるド、レ、ミ でも同様のリズムを叩いてもらう
  3. 教師が弾いたリズムを模倣する

①同じ場所での模倣 ②音域を変えての模倣 ③ もう一方の手でも行う ④左右の手で交互に模倣

等、状況に応じて、どんどん内容を変えてください。

このようにして鍵盤上にて楽音を出すことに発展させます。

★鍵盤上でのリズム遊びは、

  1. 音域の把握(同一の音の場所)
  2. 模倣するための集中力
  3. 聞き分ける力
  4. リズムカード(リズム譜)との関連性
  5. 左右の手で鍵盤上にて叩く

これらのことを目的としています。

時折、子どもさん自身がリズムカードを選び、先生と一緒に合奏したり組み合わせを作り叩くなど、本人の自主性を促す場面も入れるとよいでしょう。

ただし勝手に音を出したり、あれこれ楽器を触りたくなる子の場合には、無駄な音は出させないように制止することも大事です。

漫然とやらずにあらかじめプランニングしておき、テンポよく飽きさせずに展開していってくださいね。

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★リズム遊びのレベルでは、5線紙は使用しません。

日本の子供たちはメロディーラインの方を先に覚えやすいので、あえてリズムのみにします。

リズムが先にあり、そこにメロディーがのるという経過設定を意識的に用いています。

さらに詳しい内容を知りたい方はこちらへお問い合わせください。

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