こんにちは!TPSのブログをご覧いただき、ありがとうございます。
今日は大人のピアノについて。
『いま、身体のどこを使っていますか?』
大人の方のレッスンでよくお話することです。
ピアノは基本が【筋肉運動】です。
筋肉は 正しい運動を回数をこなしていくと、やっと(しぶしぶ?)覚えてくれます。
(正直、筋肉って脳味噌よりも「覚え」は悪いのです(;O;) )
大人のピアノ練習でよくおちいりやすいパターンをあげてみました。
- 力がやたらに入ってしまう。始めたばかりの人がよくやってしまうことです。
肩も、腕も、かなり力がはいっています。ご本人は気づきませんが、姿勢も前かがみになってしまい、首筋までもがガチガチ!
これでは身体のどこかがすぐに痛くなってしまいますね。
鍵盤に向かっていると、呼吸まで自然にはできなくなり、息を止めながら弾いてしまう方もあるようです。なんて苦しい状態で鍵盤に向かっているのでしょう!
- 「力が入っているのはわかるけど、力を抜くことができません!どうしましょ!」
第二段階に入った方の悩みです。
指を動かすことに集中すると意識せずに力が入っているらしい。
自分ではどこをどう変えればいいのかわからない けれど変えたい!!
【脱力】は本当に難しいのです。
まじめな人ほど、なかなか力を抜くことができません。
一生懸命頑張る=力を入れて集中する というパターンが子どものころから出来上がっているようです。
TPSではこんなことを少しずつ生徒さんの状況に合わせてお伝えしています。
- 力は入れ続けるのではなく、瞬間的に使い、後は脱力。
- 鍵盤の接地点である指先の先端には、神経を残しておく。
- 打鍵より、離鍵を意識する
↑の図は 子供用楽譜内での「脱力の方法」についての記載
★そしてもう一つが関節の使い方として、けっこう分かりやすく覚えてもらう方法です。
ヒトの身体の関節はとても自由に動くようにできています。
手首のひねり・回転・移動は動かしたい部分一ヶ所の関節だけではなく、身体の中心に戻るいくつかの部位でも、連動して動いています。そこで、普段はあまり意識しない肘や肩ですが、ピアノの時だけはその指から遠い部位の関節の動きにも集中してもらいます。
指先がきちんと運動できている時は極めてスムーズに肘や肩も連動して指先の動きを助けています。
この”お助け部位”の良い感覚を知ってもらい、意識を向けてもらうことで、柔軟な指先や手の動きが可能になることを最近見つけました。むしろこちらに意識を向けたほうが、指先が緊張感から解放されて自由になる場合もありました。
このように腕に関する困った状態も、なにかのきっかけで解決方が見つかり、考え方を変えてみる努力だけでも道が開けたとき、指導法研究の甲斐があり本当にうれしいですね。
ですから、大人の方も諦めずに気長にピアノを弾く身体づくりに励んでください。
もう一つ大事なことをお伝えします。
どこかが痛くなったら一旦練習をストップしましょう。無理してはいけません。
(以前、管楽器を趣味の教室で習っていた友人は、きちんとした楽器の持ち方を教わらず変な持ち方で練習した結果、指の腱を痛めてしまい手術したそうです。お大事に…。)
また、まとめて長時間弾くよりも、毎日15分続ける方が筋肉は覚えてくれます。
お風呂の中で温まった時に、指に軽いストレッチ運動をしてあげるのも、いいですよ。