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今日はピアノ演奏上での表現力に関して、少し。
1つの曲には表現のための素材や要素がいろいろ詰まっています。
それらをどう扱うかがその人の演奏の個性となります。
だから、レッスンでは先生と同じ表現をするのが目的ではありません。
ただし、トレーニングとして、”先生と同じようなニュアンスはどう筋肉を動かせば表せるのか” を学ぶことは、表現力をつけるためのファーストステップです。
表現では指のコントロールと共に、音質の選択、バランスの配分、山場の設定など、同時に様々なものを考えていく必要があるのです。これはロマン派の曲では特に大切な学習課題です。
TPSでは、早い段階から「ロマン派の小曲」を学んでもらっています。
TPSの基本姿勢として、
- 『聞いたことのない曲でも自分で演奏できる』
- 『弾いている自分だけでなく、耳にする周りの人にも心地よさを提供できる演奏』
- 『感情や情緒の表現手段としてのピアノ』
をかかげているため、演奏上の表現には特に時間をかけているのです。
譜読みが比較的簡単なものを課題にしながら、しっかりと曲をアナリーゼし、表現を考えて練習する習慣を身につけていただきたいております。
特にピアノと言う楽器は簡単に音が出てしまうので、その分 より良い演奏にするためには、【音作り」や「表情付け」の領域でも、指のトレーニング同様に時間をかけていくべきだと考えています。
音楽教育の盛んな国の音楽教育プログラムでは、表現を早くから重視しています。
幼児用の教材でも、見開きのページの片側には挿絵が描かれており、もう片方には16小節程度の小曲が書かれているものが、ずいぶん見受けられます。
曲の内容は、情景描写だったり、踊りの曲だったり、感情の表現だったりと様々ですが、それぞれの挿絵もタッチが違うものが載せられていて、イメージがわきやすくなっています。きっと、レッスン時にも先生と生徒さんがいろいろお話をしながら、音楽づくりを楽しんでいるのでしょうね。
ピアノ演奏において、
- 表したいもの=表現
- 表し方=表情づけ
- 表す方法=テクニック
というプロセスがあるように思われます。
もちろん、曲の表現とは別個に指のトレーニング教材はあると思いますが、曲の勉強において表現を優先的に考える姿勢はTPSでも取り入れています。
演奏の表現、すなわち表情付けを考えると、おのずから大切なのは譜読みの力でもあります。
もし、楽譜上に強弱やテンポの指示がなかったとしても、メロディーラインや和声の進行、さらにリズムパターンで、音楽的に意図を読み取ることはできます。
そして、表現とは”絶対これでなければダメ!”というものではないので、いくつものちがう表現があってOKなのです。
♪ 趣味で楽しむピアノだからこそ、そのお子さんの個性が表れる演奏にしていただきたい。
♪ 音楽の専門家になるには、色々な表現の技法や他者の表現を吸収する能力を体得してもらいたい。
♪ 大人の方には、様々な人生経験を経た年代ならではの情緒の深さを音で奏でていただきたい。
そんな願いを込めて、TPSでは曲を選びピアノ演奏の表現力を学んでいただいております。