こんにちは!TPS/Tokyo Piano Solution です。
講師ブログをご覧いただきありがとうございます。
ピアノの楽譜で、5線の上や下に加線があると、とたんに読めなくなってしまう人が時々おられます。
習い始めの方でも5線上では何とか読めるのですが、加線の音は普段あまり出てこないこともあり、なかなか慣れませんよね。
思わず楽譜上にドレミのルビ(?)を振ってしまう方が多いのですが、こうするとなおさら慣れにくくなります。
初めての曲の場合、1回目のレッスンまではルビを書き込むのもやむを得ませんが、練習の開始の2,3日だけでその役目は終わっているはず。だから、最初のレッスンまでには、ルビは必ず消してきてくださいね!とお願いしています。
もしも不安ならば、音域を大きく移動した箇所には、自分なりの目印をつけることをお勧めしています。
例えば ト音記号で加線を使うのは主に高音域ですよね。そのような場合には
↗オクターブ上で のように、書き込む方がずっと良いのです。
音名のルビを振るという作業は必ずしも悪くはないのですが、問題はそれをいつまでも残しておくこと。
音の流れや前後の関係を理解するのではなく、加線の音にルビを残すことによって、いつまでたっても一音一音を拾おうとするくせが、なかなかとれないことがいちばん困るのです。
とは言え、「ルビをつけないと分からない!」と思い込んでいる方も多いと思うので、改善法をお教えします。
加線に慣れるためには、書き直しの操作を繰り返してみよう!
つまり
- 加線の音をオクターブ下の音に書き直す
- 5線上の音を7オクターブ高い加線の位置に書き直してみる
これを2,3日に一度でもやってみると、かなり加線の音読みに強くなるのです。
大人だから時間が取れないのもわかりますが、経験値を積むのがいちばんなので、ご自身でやれる改善法としては5線のノートに書き写しをするのが、確実な方法です。
また、加線に早く慣れたい方は、指導者にその旨を頼むのも良いですね。
嫌だと思っていても同じような加線のところの音をしばらく読んでいるうちに、以前よりずっと抵抗がなく読めることに気づかれるはずです。
なお、子どもさん向けの教材ではこのようなページを設けている教材もあります。
☝はアメリカ版のトンプソンですが、高音域の音を書き直してみようというワークシートのページです。
こういう書き換えの操作をする方が、ルビを書きこんで行くよりはるかに自分のスキルとして身につきます。
TPSでは、大人の受講生の方にも加線の音読み対策として、同様の作業をお勧めして実際にやっていただいております。
教室のレッスン内で一度体験しておけば、心強いですね。