こんばんは!いつもTPSの講師ブログをご覧いただき、ありがとうございます。

今回は中級程度で組み込む「音型を学んでいく方法」についてです。

TPSでは普段は分散和音の動きを意図的にメロディー聴音に取り入れていますが、順次進行の課題ももちろん作成します。

順次進行の課題での目的は音型への意識です。
細かい動きの多い課題の時、どのように手がかりを探し出していくかを学んでもらうためです。

音が多い時には、すべての音を瞬時に聴き取るよりは、音の塊りの流れとして感じることが求められます。

  • 上行音型なのか、または、下行音型なのか。
  • 半音階進行であるかどうか。
  • 特徴的な(例えば階段状の)動きかどうか。
  • 分散和音(アルペジオ)かどうか
  • 分散和音ならば、和音の種類はどんなものか。(特に減七の和音の響き)
  • 細かい動きの塊りは、3,4、6のグループのいずれであるのか。

ざっと挙げるだけでも、このようにいろいろな音型があることに気づくでしょう。

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音を同時筆記することが難しくても、ヒントとなる音の流れがある程度予測できると、2回目以降の聴き方が変わってきます。
これは受験指導の「暗記の聴音課題」にも応用できます。

 

聴音では、単体の音を拾うのではなく流れを掴むように聴き取るので、上記に挙げたようないくつかのパターンに慣れていくように、TPSでは順次進行の音型を用いた問題も作成します。
お気づきでしょうが、これらの音の流れはピアノ科の生徒さんにとっては、慣れているものですよね。そう、指のトレーニングやエチュードでよく出てくる音型なのです。

ピアノで丁寧な練習やきちんとした学習を心掛けていれば、経験と共に様々な音型と出会うので、これを聴音領域でも最大限活用しよう!というわけです。

すばやく細かくて数の多い音の動きをとらえるには、やはり日頃から楽譜の理解をしながら弾くことが、相乗的な効果をもたらすのは言うまでもありません。

(^O^)/しっかり基礎固めをしていけば、ピアノの譜読みも強くなるので、一石二鳥ですね!