こんにちは!TPSのブログをご覧いただき、ありがとうございます。
大人の生徒さんの場合、かつて”楽譜が読めない⇒ピアノの勉強を断念”と言う方も案外多いのです。それでも、やはり音楽やピアノの音色がほんとにお好きなので、再スタートされたのですね!
時間が取れる世代になってまた始められた方には、ぜひ譜読みのコツもお知らせしたいと思います。本日は【譜読みのコツ その1】
譜読みの苦手な方はついついドレミを書き込みたくなるのですが、これはお勧めできません。
TPSでは このような時には
「発想を変えて『図表』や『グラフ』と同じように見てみましょう!」とお伝えしています。
譜読みの苦手意識には≪眼の動き≫が関係することは以前にも書きましたね。
いろいろ観察した結果、譜読みの進歩に関してこんな発見をしました。
- 楽譜に慣れていない人は、一音一音を読もうとします。
- 譜読みが慣れてくると、音符の横の動きは折れ線グラフのように読み取れます。
- 縦方向は時間軸の一致と考えましょう。縦に多くの音符が並んでいるのは、和音の響きになります。
- 音符の横の動きの中にも、音階的な動き(=順次進行)と、和声的な動き(=和音、アルペジオ、伴奏型etc.)の違いに気づくようになります。明らかにこの2つは5線上での図形が異なります。
- 易しい曲でも新しい曲にどんどん挑戦していくと、やがて5線上に繰り返しのパターンや図形の組み合わせがあることに気づくようになります。
★楽譜のルールとしては左から右へ、上から下へ順次つながっていきますので、この5線上の音符の流れを視覚的にとらえると、色々見えてくるものがあるのです。★
TPSでは【譜読み=読譜力】を”初見が強いこと”とは同一のものと考えていません。
もちろん、専門家や演奏家になるには”初見が強い”ことは大事ですが、「譜読みは楽譜の理解」と位置付けているので、ここでは”初見の強さ”と譜読みは一旦切り離しておきます。
つまり、【譜読み】とは、楽譜を目にしてすぐに楽音を発することではなく、これから演奏する音楽のイメージをデッサンすることだと考えてみてください。
- 図形やパターンが見えてきたら、いよいよ次は曲の構成を確認します。
これも〇〇形式とか難しく考えずに「間違い探し」のように、視覚のみで見当をつけます。
「あら、おんなじですね!」
「な~んだ、違うのは最後だけじゃないですか!よかった~!」 という声が聞こえそうです。
- 楽譜に、見やすい楽譜と見づらい楽譜があることにも気づいてきたかもしれません。
- 初歩の方にも見やすい楽譜とは、小節構造が分かりやすいように段を変えてくれています。特に1段が4小節で記されていると、視覚的な統一があるので分かりやすいですね。
- 初歩の場合、1曲の長さも短いので、だいたい ABAB” とか ABA”B” という構造の物が多いので、さほど構成を見つけるのには苦労しないでしょう。
- 右手のパートだけでなく、むしろ左手のパート(低音部譜表)の変化に注目してください。左手は和声進行の要になっているので、パターンが顕著なはずです。
『譜読みって案外面白いですね!』と、言っていただければ、ラッキー (^O^)
クラシック音楽の楽譜は合理的に出来上がっているので、コツさえつかめばそんなに苦労せずに読めるものなのです。
長くなりますので、今日はこの辺で。この続きはまた次の機会に(^_-)-☆
【譜読みのコツ その2】でお伝えしますね。