(^O^)/こんにちは!
TPS/Tokyo Piano Solution です。
講師ブログをご覧いただきありがとうございます。m(__)m
今日は受験ピアノ専科で伴奏付けのレッスンをしました。
伴奏付けはメロディーラインのみを見ながら、「歌う人が音程を取りやすく歌いやすい」伴奏を自分で考え、任意でつけていく練習です。
これは楽典や和声法の応用問題であり、また和声によって表情がどれだけ変わるかを実際に体験する良い機会にもなります。
いろいろな方法がありますが、今回は易しい抒情的な小曲を使ってやってみました。
今回は伴奏譜部分を隠した譜面を用意して、取り組みました。
題名は「ワルツ」
まずはメロディーラインを弾いてみます。
簡単な16小節構造の曲ですが、後半はなかなかしゃれた音を使っています。
メロディーラインを何度か確認した後、まずは1小節に1個の和音を配置します。3拍子なので初め3拍のばす形です。
ここで講師が予想していなかった問題がひとつ起こりました!やはり実践してみるとおもしろいですね!
受講生のBさんは♭2つの調号を見てgmoll で始まると思ったようです。(実際にはBdur)
4小節弾いてみましたが、なんだかしっくりこないようです。
そこでアドバイス。gmollを選んだ理由を聞きました。「何となく」との答え。
”gmollの固有音が見つかっていますか?他の選択肢はないですか?”と水を向けてみました。
(*’▽’)お~、気づいたようです!gmollの導音は4小節間では使われていませんでした。
今度はBdurで和音付けが始まりました。
2つ目の問題が起こりました。
Bさんは伴奏の和音を基本形でしか選んでいないようです。
なめらかな和声進行にならず、音域があちこち動いてしまっています。
「和声の配置」に関しての関心度があまりないようです。
実はBさんは和声聴音のレッスンでも「和声の配置(特に転回形)」に関してミスしやすい傾向があり、何度か指摘を受けているのです。
ピアノ学習歴はけっこう長いのですが、今まではあまり伴奏の音型や和声進行を考えずに弾いてきたようです。
使用する和声にももう少し工夫がほしい点と転回形を利用する点を考えるように、この続きは次回までの課題になりました。
さて、指導者側でもこのレッスンにおいての発見がいくつかありました。
- Bさんはワルツそのものに慣れていない(経験が少ない)
- 調号から安易に調性を選んでいた(=メロディーラインでは調性をあまり感じていない段階である)
- 和音の転回形やバスの動きはまだあまり意識していない
- 7の和音で表情が変わることに気づいていない
- 隣り合った音のきしみに関して注意を払っていない
これらのことは実技(ピアノ)担当の先生に報告して、レッスンにおいて意識させる機会を増やす必要があります。
生徒さん側はもちろんのこと、指導者側にとってもいろいろと収穫の多い体験となりました!
コメント