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TPSではこの11月後半から新しい試みを始めています。

題して 『〇〇に挑戦!』シリーズ です。

少し時間をかけて勉強したい曲に関して、生徒さんにもう一歩頑張ってもらうために、自分自身で目標設定を設けること。

学習レベルに応じていくつかの『挑戦メニュー』を考えました。

例えばこんなもの

仕上げの段階で、もう一歩(もう一週頑張ってほしい時)の場合
  • 【暗譜(あんぷ)に挑戦】・・・・・・16小節程度の曲を、見ないで弾けるようにする
  • 【速さに挑戦】・・・・・・・少し早いなと自分が思うテンポで弾いて来る
  • 【ノーミスに挑戦】・・・・・集中して先を考え、つっかえないようにする
もう少し上のレベルの生徒さんにはこんなことも

1)譜読み段階で

  • 【強弱に挑戦!】・・・・・・・強弱の差や変化をはっきり意識して弾いて来る
  • 【表現・表情に挑戦!】・・・・・・・・楽譜上の表情記号などを見逃さずに弾いて来る
  • 【音のミス無しに挑戦!】・・・・・臨時記号、和音、など読み間違えをなくして弾いて来る
  • 【効果的な練習方法に挑戦!】・・・・・区切り、部分練習など自分で考えて(レッスンの最後に決める)実行して来る

2)仕上げ段階で

  • 【暗譜(あんぷ)に挑戦!】・・・・・・1ページ程度の曲を、見ないで弾けるようにする
  • 【速さに挑戦!】・・・・・・・速度記号に近い速さ(もしくは自分で速めと感じるテンポ)で弾いて来る
  • 【流れに挑戦!】・・・・・集中して先を考え、音楽の流れがうまくつながるように弾く
  • 【長さに挑戦!】・・・・・・繰り返しをすべて行い、ミスしないように弾く。

また、こんなことも自分の学習目標としての挑戦メニューにします。

  • 【曲数に挑戦】・・・・・・・・短い曲を期間内(6か月)で何曲仕上げられるか
  • 【期間に挑戦】・・・・・・・・少し難度の高い曲を完成度を高めるために、どれだけの期間頑張って続けるか

教室を移られてからの日が浅く、まだ自律学習が定着していない生徒さんには、こんな中期的な挑戦メニューもあります。

  • 『トレーニングに挑戦』・・・・・・めんどくさい指のトレーニング課題を頑張る
  • 『譜読みに挑戦』・・・・・・・・・指番号、ミスしやすい箇所などの楽譜への書き込みなどを含めて、自分で考えて弾く
  • 『練習時間に挑戦』・・・・・・・・ひと月前よりも、少しずつピアノを弾く時間を作り出して頑張る
自分で決めて実行する ことが大切

上記に挙げたことは、そもそも指導者がいつも「こうしてほしいな」と感じていることを項目に分けただけですが、あるときふと気がついたら、「子供たちに、かなり複合的に様々な要求しているのではないか?」と思ったのです。そこでちょっとコーチングの要素を取り入れることにしました。

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もちろん、音のミスがなく、つっかえずに、安定したテンポで、表現力も持って弾いて欲しいのは、どの指導者も同じですよね。

ところが、指導者同士の勉強会で出てくるのは「きちんと勉強して来れる子」と「どれもいいかげんな内容でしか弾いてこない子」の二極化が最近増えているような気がする ということでした。

学校教育の現場を見てみると、学年が上がるにつれて目標設定なども自分なりに考えてみるという取り組みが、10年前よりもずっと定着してきています。これは、いろいろな課題の中から「自分ができそうなこと」「やってみたいと思うこと」自らを選び実行することで、達成感や自信をつけていく という教育方針ではないかと思います。ならば、子供たちは案外乗ってくるかもしれないし、受け入れやすいのかもしれません。

スモールステップでの成功体験を積む

個別の学習プログラムを立てられるピアノや音楽の勉強では、なおのことこのような方針は組み込みやすいと考えて始めたのが、TPSでの「〇〇に挑戦!シリーズ」です。

さっそく、生徒さんには始めてもらっています。

  • 一週間の課題(ピアノの曲)の中から、1曲だけ「〇〇に挑戦!」する曲を決める
  • 「挑戦メニュー」からひとつを選んで、次回レッスンまでに頑張ってくることを宣言する。

☆指導者は個別の「挑戦カード」を用意し、達成したものを書き込んでいく予定です。

 

早速取り組み始めたG君、(*’▽’) なんだかいつもよりしっかり練習してきたようです。

細かいところでは、指導者側の働きかけをする場面も必要ですが、なんだか効果がありそうで楽しみです。

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