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いよいよ師走に入りますね。東京は比較的暖かい冬の始まりですので、身体が硬くならない今のうちにトレーニングしておきたいものです。

つい忘れがちなのは、基礎体力を上げておくことが、ピアノその他の楽器を演奏する時にも、長時間の練習や体調管理にとってもかなり影響するという面です。

以前は「ピアノの生徒はピアノさえ弾いていればいい。運動はできなくてもよい。」と言うような少し偏った指導方針もあったようですが、比較的年齢の低い頃から開始する音楽の勉強だからこそ、中学3年までにしっかり体力を作っておきたいものです。小学生、中学生の生徒さんには、気持ちの切り替えも含め、外遊びで発散したり集団競技に参加することも、人間形成の面でも大事な時期だと思います。

体力作りは体幹を鍛えるばかりではなく、心肺機能を高めたり、ただしい姿勢の維持持久力にも関係してきます。

ただ、スポーツの練習と違うのが体調管理やメンテナンスも含め、全てを自分できちんとコントロールして上手に維持しなければならないことでしょうか。

TPSでは「ピアノ演奏は筋肉運動」と捉えていますので、日ごろから生徒さんが自分の身体のコンディションをきちんと知ることをお伝えしております。上手な脱力のしかたをなるべく早く身につけていただくよう指導しているのも、このような理由からです。

以前、針治療師の方から「音楽科の方々はかなり身体に負担をかけているので、身体にゆがみが生じてしまう」とお聞きしました。専門とする楽器によっても異なりますが、ピアノではずっと腰掛けて上腕を前方に伸ばしたまま、何時間も弾き続けることが多く、≪確かにそうだろうなぁ≫とその治療師の先生のお言葉に納得しました。

特に手や指、腕の筋肉が十分に発達していない時期には、身体全体を考えたトータルケアを考えていく必要があります。

  • 「腕やからだが痛くなる原因」を突き止め、慢性化させないこと。
  •  練習やトレーニングメニューを見直し、筋肉の良い状態を維持できるように工夫すること。
  •  リラックスする時間も確保し、生活にメリハリをつけること
  •  他の芸術にも関心を持って、可能な範囲で鑑賞し、吸収すること

このような基盤があってこそ、いざ目標をもちそれに向かって努力する時、自分を信じて頑張る気持ちが出てくるのだと考えております。

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できれば、音楽高校や音楽大学でもストレッチ方法などの身体ケアの講座を作っていただき、学生たちが身体を上手に生かした演奏ができるような環境を与えてほしいなぁと、心から願っています。