おはようございます!
もう2月になってしまいました。本当に月日が立つのは早いです。
そして、受験生の皆さんはいよいよ本番が間近ですね!
最後の追い込み時期かとも思いますが、体調も実技も学業もオーバーワークにならないように十分に注意して、悔いのない受験を迎えてくださいね!
さて、去年お伝えした「挑戦シリーズ」カードの効果がだいぶ現れてきました。
元気な小学生F君の挑戦シリーズの様子をお伝えします。
まず「挑戦カード」に関心を持ってくれました。早速おうちへ帰ってからお母さんに伝えたそうです。
F君は運動能力の高い子なので、短期間の間にいろいろなことを学んできています。
ただ中学年になりいろいろやりたいことも増え、時間の使い方や練習方法にもう一つ工夫が必要になってきています。
一週間の練習目標をはっきりさせることで、<何となく弾いておしまい!>のパターンから抜け出させたいと思っていました。スポーツ少年のF君は集中力も年齢の割にはしっかりしていますが、おうちでの練習にはあまり時間を取っていませんでした。
彼がまず選んだのは『速さに挑戦』でした。やはりスピード感が気持ちよいのでしょうね。挑戦シリーズの3回まではもっぱら『速さ』を選びました。ポイントは左右がばらつかないこと、安定したテンポを維持することです。
真剣な表情で取り組んでいる姿はなかなかカッコよかったです(^O^)/
緊張すると硬くなりやすい人なので、脱力するポイントを教えながら進んできた曲でしたが、毎週1曲ずつ、3曲とも順調に『速さ』をクリアしました!
4曲目あたりで、そろそろ先生からの『ほかのにも挑戦してみない?』の声掛けが入りました。
以下緑字はF君、茶字は指導者のやり取りです
「え~っ!『速さ』じゃダメなの?」
「速さはもう3つもできたから、今度は『暗譜に挑戦』はどうかな?」
「『暗譜』?あんまり得意じゃないしなぁ…。」
「でも今日のレッスンでも楽譜ばかり見てなかったよね。もう少しの練習でできると思うよ。挑戦なんだから一度でできなかったら、何回でもトライしてみたら?」
「あ、そっか~。絶対に次に暗譜ができなきゃダメじゃないんだ。だったら、やってみようかな~」
こんな会話をした翌週、F君、いよいよ『暗譜』に挑戦です!
結果、いいところまで行きましたが焦ってしまい少し間違えました。
「どうする?もう一週やれば完璧だと思うけど、この曲の『暗譜に挑戦』、もう一回続けてみる?」との問いに
「うん、やってくる!」と気合十分の返事が返ってきました。
そしてその次の週、完璧に堂々と暗譜で弾き終えました!頑張ってよかったね!
1回、挑戦シリーズはお休みにして譜読みと指のトレーニングを中心に課題を出しました。
そして先日も新たな挑戦シリーズにトライ。
今回は『長さに挑戦』です。繰り返しをすべて入れ、ミスやつっかえることなく、最後まで弾き通す挑戦です。
この挑戦に挑む前に一言アドバイスしました。
「今回の『長さに挑戦』は初めてだね。繰り返しを全部入れても間違わないためには、おうちの練習でも同じように繰り返しをしないと成功しないよ。ちょっとめんどくさいと思うかもしれないけど、今週は練習時間もいつもより少し多くしてごらん。」
「間違えたらそこから弾き直す練習はダメだよ。それではつっかえる練習をすることになるんだ。部分に分けて練習した後、集中して先のことを考えていけば、絶対できるからね、頑張ってね!」
一週間後『長さに挑戦』のレッスンに、いつもよりしっかり、弾く前に楽譜を確認しているF君がいました。
そしていよいよ「どうぞ!」の声に促され、繰り返しをすべて入れる挑戦が始まりました。
しっかりとしたタッチでテンポも安定し、強弱も付けた演奏で無事最後まで弾き切ることができたF君、弾き終わると「フーッ」と息を吐き出し、緊張感から解放されたきりっとした顔でした。
「やったね!できたね!よく頑張った!おめでとう!」と見守っていた指導者の方も一安心。
「おうちでもいっぱい練習したのかな?」との問いに「うん、今週は頑張ったよ!」と満足げな顔のF君でした。
男の子は特に小学校の中学年あたりから「めんどくさい」が常套句になり、できるだけショートカットをしようとする傾向があります。だからこの時期には、時間を拘束するよりも内容の質を高めることをTPSでは指導方針にしています。
やり遂げた(=やっつけた)達成感を大きく感じてくれるのも、また男の子の特徴ですので一工夫するとなかだるみせずに練習に取り組めることも、今回わかりました。
子供達に苦手意識を持たせないように、頑張った努力が結果につながるように、私たち指導者もアイディアをどんどん活用していきたいと思います。
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