ピアノ

おはようございます。いつもTPSの講師ブログをご覧いただき、ありがとうございます。

本日は「手を広げる練習」について。

スケールと共にコツコツ努力をしていく必要があるのが、ピアノ演奏上重要な「アルペジオ」の練習ですね。

特に、手がちいさく指も短い日本の子供達が、苦労させられるメカニック項目です。

ただ注意深く観察してみると、この「アルペジオ」の練習にも親指の使い方や手首の柔軟性でかなりの改善ができることがわかりました。

そこで今回ご紹介するのがこちらです。↓

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この教材自体はフランス系のトレーニング教材であり、かなり古くから使われてきたものでした。以前は縦型の大判の楽譜でしたが、今は横開きの上・下の分冊となり、持ち運びやすくなりました。

「アルペジオ」の練習の内容はこんなものです。

CIMG1000alpgio_001

これはまあ普通のアルペジオの練習形態ですね。確か、ハノンの中にも同じようなものはあります。

もう少し独特な練習がこちら↓

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なんと『予備練習』だそうですが、これだけでも十分効果がでるものです。

[1]の予備練習を少し拡大したものがこちら↓

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一本の指を鍵盤上に保持したまま、手首の回転を促します。

この運動の中では、手首の動きにつれて1指の鍵盤接地部分がとても狭く、爪の脇を使うことが非常によく分かると思います。また、手首にとどまらず、実は肘や肩までもが連動して、なめらかな指の動きを支えていたことが実感できます。上腕部が硬く、手首のなめらかさも今一つだった生徒さんが、毎週のレッスン内でこのトレーニングをしていくうちに、ずいぶん自然な腕自体の使い方ができるようになりました。

最初は右手、左手の一方だけでも、腕全体の連動する様子に気づくことができます。慣れてきたら両手で弾き、今度は上半身も肩の動きを妨げない工夫をしていくことに気づくはずです。

[2][3]の予備練習は[1]の応用編です。少しずつ難易度の負荷がかかっていきます。

さらに、このトレーニング方法は[4][5][6]と次のように展開していきます。

↓ここまでが予備練習だというのですが、これだけでもけっこう鍛えられます。

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ちなみにこの課題は、すでにオクターブが掴める手の大きさの人のためのものなので、その点だけ気を付けてくださいね。

どのような腕の動きを体感できるか、ぜひ一度お試しください。

それでは今日はこの辺で。

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