おはようございます!さすが東京も師走の冷え込みになってきました

いつもTPSの講師ブログをご覧いただき、ありがとうございます。m(__)m

 

ある指導者の方から、「新しいリズムを教える時、子供たちが理解しやすい順番とかってあるのでしょうか?」というご質問をいただきました。

TPSでは、リズムに関しては一度に多くのことを教えてしまい、混乱しないように工夫しています。

その一つが、リズムをカテゴリー別に分けて、次の二点で分類していること。

  1. 「拍の分割」
  2. 「拍の結合」
「拍の分割」に関しての学習プロセス

gakuhu_soren_rzmhu_01

例えば↑のリズム譜は「拍の分割」を教えている と捉えています。

(1)拍の分割には等分として a:2分割、b:3分割、c:4分割 がありますよね。

(2)その先には、比率のちがう分割の形が出てきます。先ほどの等分のa,b,c,それぞれに《3:1》や《2:1》という音価の対比のリズムが存在しています。

まずは子供達には (1)の段階の「拍の等分割」への理解を、

①書き表すことで体験し、②リズムを聴き取ったり、歌うことで試行し、③ピアノの楽譜上に出てきたときにも、正しく判断し ④拍内にきちんと収まる演奏をする というプロセスで慣れていってもらいます。

このサイトをよくご覧になられている方にはもうおわかりでしょうが、この①②③④はTPSの方針である『自律学習』のためのプロセスでもあります。さらに領域としては次のような対応になっています・

①書き表すことでの体験・・・リズム譜、リズム遊び

②リズムの聴き取りや歌うこと・・・聴音、ソルフェージュ

③楽譜上での正しい判断や理解・・・譜読み

④拍内にきちんと収まる演奏・・・ピアノ実技(メカニックやテクニック)

つまりTPSではピアノで急に新しいリズムが出てきて戸惑わないように、フレームワークの5W1Hの考え方を取り入れているのです。

「どのリズムを(What)いつ、どのようなタイミングで(When),なぜ(Why)、どの領域の場面から(Where)、どのように(How)、 誰が教えるか(Who)」

を考えながら、年間の指導プログラム、教材の選択やメニュー設定、実施後の達成度確認 までを指導方針に組み込んでいるのです。

 

同じように「拍の結合」についてもおこなっています。

そのため、TPSで学んでいる子どもたちは 少しめんどくさそうリズムを見つけたときでも

リズムの中から自分の知っている要素を見つけ出し、経験に基づいて考え、理解に到達する力をつけているのです。

 

011bb967d249e4ee78b3bc8095e16e709d92a4b3ee

音を出す前に、楽譜の中の情報を正しく読み取り、理解することが、その後に続く演奏の基盤になると確信しているからです。理解できるから、どのように音楽を作るかまでもしっかり考えていくことができ、良い演奏になるためのトレーニングや練習の意味を感じるのではないでしょうか。

ピアノの教材で言うと、「ソナチネ」等に入る前にはきちんとこのようなリズムへの意識ができていないと、ソナチネをつ透けていくことは困難になる場合があります。

 

ちょっと寄り道してきたかもしれませんが、先ほどの指導者の方にはこのようにお伝えしました。

リズムを教える順番は生徒さんで異なっても良いと思います。基本となるリズムは決まっていますので、その生徒さんの理解度に合わせて順次増やしていけばよいのだと思います。

また、「おさらい会でこの曲を弾かせたいから、このリズムを覚えてマスターしてもらおう」と言うアプローチでも構わないと思います。同じリズムを扱っている易しい曲から導入すれば、「難しそうでいイヤだな…」という気持ちにならずに済みますよ。

 

子供達への指導で大切なのは「詰め込みすぎない」「何度も機会を与える」「負荷(応用)は少しずつ がベスト」だとおもいます

 

(^O^)/ リズム指導に関してのお問い合わせはこちらです。